過去ネタ:脱毛と通信販売

※すみません、過去ネタです
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僕ね、男性ホルモン多いんでしょうね。

禿げるような感じはまったくないんです。

そりゃもうギッチリ詰まってますから。

でも結構毛深いんですよ。

男性ホルモンピュッピュピュ分泌してるんでしょうね。

今はなんていうんですか

「コレが俺様じゃ文句あるんか」

みたいな感じなんでどうでもええんですが、

若かりし頃はやっぱりそういうの気にするんですよね。

雑誌にね、煽るようなこと書いてあるじゃないですか。

かわいい女の子のイラストでね



『もじゃ男キモーイ』



とかね。

それを読みながらそりゃ若かりし日は

激しく心を痛めておったわけなんですよ。



「ああ、おれはきっと気持ち悪いのだ」



とね。

で、まあとりあえず色々試してみることにしたんです。

まずはなんか脱毛ムースとかいうのんをね

通信販売で買ってみたんです。

謳い文句がね



『痛みもなくすぐにツルツルスベスベ!!』



ですわ。

そんなうまい話があるもんかぇ?と半信半疑で

とりあえず買ったんですわ。

4日ほどで荷物が届いてね、

箱開けたんです。

ほなら風呂入って清潔にしてから

そのムースを脱毛部位にヌーリヌリして

5分くらいほおっておくって書いてあるんで

一人で塗って放置ですわ。

で、5分後、シャワーで流してみるんです。

ほならもうピッカピカですわ。

うわ、これはええがね!ゆうて。

明日デートやし完璧やと。

もうニッコニコで寝てね、

翌朝起きて真っ青ですわ。

もう完全に無精ひげ状態なんですよ。

もうめちゃめちゃぬか喜びじゃないですか。


めちゃめちゃショックでね、


でもとりあえずすることしたんですけど

彼女に怒られましたわ。


私はそんなの気にしない。



今はチクチクして逆にむかつくと。



それからしばらくはほおってたんですけど

なんとなくよさげなのを見つけてしまったんです。

その名も
 



完璧脱毛宣言!

この夏は『超音波ローラー』で安心!



どんなのかというと

なんか毛をローラーが挟んで

挟んだ瞬間に超音波をだして

その超音波が毛をまったく無痛で抜いてしまうと。


『エステ店でも使用されています!』

『痛みはまったくありません!』


って書いてあるし。

ええ、


雑誌の裏表紙にね。


ほんでまたそれを買ったんです。

たしか5万くらいしましたわ。

安かろう悪かろうの世の中ですから

5万も出せばそらええもん届くやろと。

もんのすごい楽しみにしてたんです。


ええ、届きましたよ。

 

5万にしてはえらく軽い荷物がな。




箱を開けてみたんです。

出てきましたよ。

5万の超音波ローラーがね。



プラスチック製のね。



まあ5万もしたんですから。

性能はそらすばらしいもんだろうと。

さっそく説明書よんでね、

ローラーのアダプターをコンセントに刺して

スイッチ入れてみたんです。



グギガガガガガガガガガ・・・



うーん・・・


安っぽい音。


けど5万っていう値段が頭をグルグル回ってますし。

ひそかにこの時点で 


騙されたのかもしれない度87%なんですけど。


そしてローラーを恐る恐る足に当ててみたんですよ。



ゴギギギギ・・・・




「ギアァァアアアアアアアアア!!」




もうめちゃめちゃ痛んですよ。

なんでかってゆうたらね、


毛巻き込むんやけど、抜けないんですよ。


ギュウウウって毛引っ張って抜けないもんやから

毛と皮膚を思い切り巻き込んだ状態で



ローラー止まってるし。



グギギギギギ
 

って言いながら『逆回転ボタン』って言うのを押したんです。

ほな動きやがらんのね。


逆回転せえへんのですわ。


そんなもんもう引きちぎるしかないでしょう?




「フンギーー!」




ブーーーチブチブチ!!



ゆうて抜きましたよ。

足、そこだけハゲましたわ。

まあその後、そのローラーもコード引きちぎりましたけど。




ええ、ええ、

やっぱりだまされるんです。

この世の中そんなに甘くないと。

もう脱毛なんかどうでもええわと思い始めた頃

出会ってしまったんです。


その名も


『エピドール』


これ知ってる人もおるんちゃうんですか?

かなり長い間売れてたみたいですし。

2万ほどしましたわ。


アホやからね、


また買ったんです。


ビンに詰まってる本液、

それに布キレ、

そしてアイスクリームの棒


が入ってましたわ。

お湯で温めてね、

そのアイスの棒で布キレに塗るんです。

パンにバター塗るような感じでね。

ああ、言い忘れてましたけど

コイツも書いてありましたよ



『エステ店でも使用されています!』

『痛みはまったくありません!』



ゆうてね。

けど説明書きがなんとなく的を得てるような感じでね。


images_20170209084521534.jpg 


とりあえず説明書読みながら進めるわけですわ。

「エピドールを塗った布を脱毛部位に貼り付けてください」

はいはい。

ぺっとり。

「貼り付けたら毛穴の向きと逆方向に・・」

ハイハイ



「一気に引き剥がしてください。」



・・・。


 

「一瞬ですべてのムダ毛が処理できます。」

 


・・・・。




「少し痛む時は手のひらで押さえてください。」
 



オイオイ大丈夫なんか?コレ。



とりあえず貼り付けてみた聖帝に後退は無いからね。

敵はすべて下郎ですよ。

もう引き剥がすしか方法はないからね。


俺のイメージではその液体が

毛穴へ浸透し、毛根をなんとかして皮膚と毛の縁が切れてるような。



まあ、あくまでイメージね。

何度も深呼吸して

一気に引き剥がしたんです。


えい!


バリバリバリ!



ギアアアアアアアアアアアアア!!!!!


サロンパス(大)1枚分くらいの大きさですからね。

もう目の前紫色ですわ。

痛む時は押さえろって書いてあったからね、

必死で押さえます。

もうえらいことですわ。



20cm×20cmくらいの広さで



足ハゲてますよ



これから夏って時にそんなもん

足の一部がそんなハゲ方してたら

おかしいじゃないですか。

これはもう最後までいかなあかんやろと。

敵はすべて下郎ですから。

もう涙ボロボロ流しながら続きしましたよ。

でね、

片足終了した時点で



心折れました。



片足だけツルツルですわ。

女の足でも移植したのか?と思うようなね。


そやからもうええんです。


俺は俺なんです。

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【過去ネタ】虎姫熊子

※過去ネタです

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私はブサイクには相当免疫がある。


多少のブサイクなら全く問題としない。


心が美しければブサイクな顔も美しく見えるものである。


しかし、


こんな私でさえ


激しく拒絶反応を起こしたブスがいた。


 


同僚のN。


奴が一度私に女の子紹介すると言うので会いに行った。


 


・某大学在籍


・彼氏なし


・電話番号


・20歳


・ちょっとぽっちゃり


・10時にバス停で待ち合わせ


 


Nのくれた情報はこれだけだった。


写真は見ていない。


 


 


Nの当時の彼女が同じ大学にいてその連れだというので安心していた。


それに一族の長である私にブサイクなど紹介するはずもないと。


約束の時間の10分前に到着は当然の礼儀。


私はバス停前に黒いピカピカのGTOを止めて待っていた。

 


そして時計は10時。


時は満ちた。


 


来ない。


 

 


そして10分後。


 


バックミラーになにか生き物が映っている。


 


その生き物は物凄い勢いで走ってきている。

 


なんかデカイな。

 


いや、確実にでかい。


 


うわ!すっげぇデブやん!


 


 


なんどえアレ!!妖怪かい!!


 

 


そのデブリモンは私の車の助手席の窓を覗き込んだ。


 



こ・・これは・・・


 


もう、生きてるだけで懲役クラスではないか。


 

ゆっくりとパワーウインドウの窓を下げる。

 


「はい・・・」

 


「オガワさんかなー?」


 


後ろに「ユンユン♪」とかつきそうな勢いで喋りかけてくる。


 


「・・・ハハ・・そうかも・・・」


 


「もぉーーどぉっちぃーー??」


 


・・・オガワです・・・


 


「となりぃ~しつれいしまぁ~すぅ」


 


ズン


 


 


車が一瞬傾いた。


 


おそらく90オーバーであろうその巨体。


なんて生き物を俺は車内へ招いてしまったのだ。


 


「聞いてたよりオトコマエダヨネー」


 


「はぁ・ありがとう・・」


 


「どこいくのぉー?」


 


「え、えーと、あのそのアワワワワ」


 


このテンションの高さはなんなのだ。


ほんのりと香る汗の匂い。


鼻の頭に汗を光らせ、ニッチャリと笑うその顔は


「今からオマエを獲って食ってやろう」


と言わんばかりだ。


 


 


今出会っていれば


腹のあたりに自転車のグリップがないか探してしまうであろう、


 


 


特大のお腐れ様である。


  


 


とりあえず私が買いたいものがあったので


近くのデパートへ走る。


駐車場で降ろして店内へ入るが


はっきり言って


 


 


一緒にいるのが恥ずかしい。


  


 


俺が第3者としてこの状況を目の当たりにしたらどう思うだろう。


 

考えると自然と歩調は早くなった。

 


ブスも足早に追いかけてくる。


 


うおぉー近づくなよブスー


 


本気でそう思う。


 


そしてブス、


それでも歩調を緩めない私に飛びつき腕を組むと


 


「ハァー↓ヤァー↑スゥー↑ギィー↑ルゥー↓」


 


と眉毛を八の字型にして下から見上げてきた。

 


 


くっつくな!!


 



周りの人よどうか俺を見ないでくれ!!



どうか俺を笑わないでくれ!!

 


そして今すれ違ったカップルの男よ!


  


「すげえなアレ」


 

 


とか振り返りながら言うな!!


 

 


そしてそのカップルの女よ!


  


「スッゴーイww」


 


振り返って手で口押さえながら言うな!!


 


 


ああ俺は今、死ぬほど恥ずかしい!!

 


私はトイレに行くと伝え、


何とかブスの手を振り解いた。

 


トイレに駆け込み携帯からA顧問に電話する。

 


「悪いんやけど5分後くらいに電話くれへん?」


「どうしたん?」


「Nに強烈なブス紹介されてしまってー。」


「wwwwわかった電話するわ。仕事風の電話でええんやろ?」


「ごめんな。頼むわ。」


 


そしてトイレから出たらブスはラオウのように立っていた。


そして


 


 


また腕を組まれた。


 


 


 


私は顧問の電話までの5分間耐えねばなるまい。


保護者として、どんなブスでも傷つけぬように送り返さねばならぬ。


私はブスにひきずられるように


ぬいぐるみ売り場へと連れて行かれた。


ブスは目をキラキラさせながら


 


「いやーん、これカワイイ~カワイイ~」



ぬいぐるみを抱きしめてこっちを見る。


 

 


買わないぞ。


 

 


ブスは買って欲しかったのか


しばらくカワイイを連呼しながらぬいぐるみを抱きしめていたが


無視して店の外に出ると


やがてあきらめてぬいぐるみをおいて出てきた。


 


「チョーカワイかったよねー」


  


お前と並べれば何だってかわいい。


 


そして待望の電話が鳴った。


 


「もしもし」


「オレオレ。どうよ。生きてるか?」


「はい。」


「あー、仕事入ったから出てきてくれる?がっはっはっは」


「分かりました。すぐ行きます。」


「がっはっはっは、あとで話教えてやwwwガチャ」


  


私はブスに仕事に行かなくてはならなくなったと伝えた。


  


「ええ~今あたしと遊んでるしー。無理って言えばいいじゃんかー」


  


お前といるのが無理なのだ。

 


何とかなだめて駐車場へ戻り、車に乗せる。


そして帰りながらブスはひたすら次回会う日を決めようとしている。

 


いつなら空いてるだの


なんなら部屋にきてもいいよだの


しまいにゃ料理得意だよだの


  


全然興味ありませんから。


 


適当に「うん」とか「はい」とか言っていたら


ブスを乗せたバス停が見えた。


するとブスは


「もうチョイ先に広いところがあるからそこがいい」


と言う。


私は言われたとおりに進むと。なるほど広場である。


車を止めて


「今日はゴメンな」


といった。


一応はそう言った。


しかし


 


ブスは降りようとしない。


 


降りないどころかまだ話を続け出した。


「今日何時ごろに仕事おわんの?」


「わからんわ」


「終わったら電話ほしいかも」


「ああ、するわ」


「ほんとだよ」


「わーったわーった」


「あ、なんかウソっぽいしー」


「いや、するから。ほんま遅れたらあかんから。」


「えー、ウソっぽいよー」


「うそちゃいますがな。ほんまやがな。」


「結構気に入ったよ。」


「は?」


 


「オガワッチ気に入った^^」


 


 

 


 


気に入るな。


 


 


 


「ありがと。じゃあ仕事行くから」


「うん。気をつけてね。事故らないようにね。」


「はい。大丈夫。ゆっくり行きます」


「ああ、心配だな~一緒に行こうかな~」


 


 


 


 


来なくていい。


 


 


 


 


「あかんて。ホンマゴメン、もう行くから。」


「うーん・・わかったぁー」


 


 


ブスが降りたとたんに車の傾きは戻った。


ブスは私が見えなくなるまで見送りやがる。


そして見えなくなった。


これで安心だ。

 


すぐに顧問に電話しようと携帯を取り出す。


番号を押しかけたその時


見覚えのある番号から電話がかかってきた。


 


プルルルルルルル


 


 


がちゃ


 


 


 


「おっす!」


「!」


「今日はあり・・」


プチ。ツーツーツー


 

                劇     終





【過去ネタ】あなたに伝えたいこと

※過去ネタです

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しばらく一人で暮らしたくて


ワンルームにすんでいた時期があった。


ちょうど黒人にカツアゲされた時期。

  


朝は食わない


昼はコンビニ弁当


夜は作るのが面倒なので


近くの吉野家へ行っていた。



しばらく通っていたのだが


アルバイトにものすごく好みの子がいた。


かわいくてかわいくて


わたくしすぐに恋をした。


そして毎晩客の少ない時間を見計らって吉野家へ通う。


いつもの決まった席に座り、


「特盛と卵」


を注文した。


ほぼ毎日。


来る日も来る日もそのかわいいねえちゃん相手に

 


「特盛と卵」


 

そして通いつづけて1ヶ月もすぎた頃


どうしても言いたかった。


この熱くたぎる想い。


その子に。


伝えずにはいられなかった。


他の店員の前で恥をかくかもしれないが


伝えずにはいられなかった。

 


ゆっくりと吉野家の店内へ入る。

 


「いらっしゃいませー」


 

いた。

 


いつものようににこやかに迎えてくれる彼女。

 


今日言うのだ。


 


もう心臓がパンクしそうだ。


 


「ご注文お決まりですかぁ?」


 


にっこりわらいながらお茶を持ってきた彼女。


 


「あの・・」


  


「いつもの。」


  


 


「と言いますと?」

 


 


「!」

 


 


伝わってないよ!


 


恥ずかしいよ!!


 


 


死ぬほど恥ずかしいよ!!


 


 


慌てて


 


 


「特盛と卵」


 


 


って言い直したよ俺!


 


 


 


教訓


「いつもの」はドラマの世界。


 


終       劇


 


【過去ネタ】ラジコンと俺様

※過去ネタです

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私は趣味が多い。


かなり多いほうだと思う。


それがある一定の周期で繰り返される。


 


実は今、ラジコンが欲しい。


 


若かりし頃から同じように一定の周期で


ラジコンの波は押し寄せていていたのだ。


 


その波は確か8年前。


 


まずはエンジンの車を買った。


 


とりあえず車なら何でも良かった。


バッテリーがなくなるととまってしまう電動よりも


燃料を入れればいくらでも走るエンジンのほうが良かった。


とりあえずなけなしの小遣いを投入し、


キットとプロポのセットを購入した。


 


昔から物を作るのは好きだ。


こまごました部品を見るとゾクゾクするほどたまらん。


 


きれいに組み立て、


ボディーもプラモ屋のおっさんに借りたエアブラシで


ビカビカに塗装した。


見た目は非の付け所のない出来である。


 


燃料を入れてスターターを引く。


ブルン


ブルン


ブルン


ブルン


・・・・。


なんやこれ。


エンジンかからんやんけ。


ブルン


ブルン


ブルン


・・・・。


説明書を読むとニードル調整がなんやかんやと書いてある。


調整してみたが


まったくエンジンはかからん。


すでに半ギレだ。


 


どうしたものかとプラモ屋のおっさんに聞いたら


「スターターがあるよ」


と。


どうやら自動でエンジンをかける優れものがあるというではないか。


だまされたような気がせんでもないが


仕方なくつぶれかけのプラモ屋へ走る。


 


電動スターター。


 


高い。


 


オッサンはラジコンキットを通販で買った俺様が気に入らないのか


まったく値引きしてくれなかった。


それでもこれを購入すれば


帰ったらすぐにあのピカピカのマシンを


走らせることが出来るのだ。


 


意気揚々と引き上げた私はさっそく電動スターターを箱から取り出した。


 


ほほう。


む?この赤と黒の線はなんなのだ。


説明書を見てみると


「バッテリーは別売りです」


などと書いてやがる。


ろくでもない。


 


あのピカピカのマシンを走らせるために


私はまたもやガソリンをたいて


オートバックスへ向かいバッテリーを購入。


 


もう足りないものはないであろう。


ないはずだ。


 


いよいよである。


スターターの台にピカピカのマシンを載せて


スイッチを入れる。


 


ブーーーーーーーーーーン


ババババババ


バンバンバンバン


 


おお!エンジンがかかったではないか。


 


プロポをクイクイしてみる。


ハンドルオッケー


アクセルオッケー


発進である。


 


ブーーーーーーン


ブブブブブ


 


めっちゃ早い。


 


おもしれえええええええ!


 


一通り遊んだあと


ピカピカのマシンは


排気ガスと噴出したオイルで


べとべとのぬるぬるになっていた。


 


 


すぐに愛情は冷めた。


 


 


 


エンジンカーはきちゃないから


やっぱり電動にしよう。


そう思い、またしてもあのプラモ屋に行ってみる。


店内にはところせましと


ほこりをかぶったラジコンキットの箱が並んでいる。


オッサンに一通りの説明を聞き、


電動は汚れないと確信した。


プラモ屋のオッサンは


私にしきりと新製品の箱を持ち出してきてすすめる。


 


わかった。ありがとう。


 


そう答えて家に帰り、


 


 


 


通販でキットを注文した。


 


 


店を出るときのオッサンの顔は寂しげだった。


 


さて、キットも届き、


サーボとか取り外されて


車庫の隅に蹴りこまれたエンジンラジコンキットを横目に


電動マシン発進である。


 


キュイイイイイイイイイン


と気持ちよい音を響かせながらマシンは走る。


エンジンより早いがね。


こりゃええわ。


私はこれでしばらくのめりこむことになる。


だんだんと上達し、


レースにも出てみたいなとか思い出した頃に


プラモ屋にバッテリーを買いに行くと


おっさんは毎月1週目と3週目の日曜日にレースやってるよと


そう言うではないか。


 


では次回のレースに参加させていただきたい


 


と申し上げ、ドキドキしながらその日を待ったのだ。


 


 


当日、前日からいろいろと準備し、


キャンプ用のテーブルまで持参しての参加である。


色々作業もあるであろうから呼んでいた連れの


若い子(現在怖い事務所の準構成員)2人も


「アニキーたのしみですねぇー」


とか言っている。


 


ペタペタの窓真っ黒のセルシオに


愛すべきラジコンと時限爆弾のような若者2人を乗せて


教えてもらったとおりにすすむと


そこにはよくラジコン雑誌でみるような


すばらしいコースと操作台が作られている。


 


こんなところへ私のような素人が参加して良いのだろうか。


ただただ申し訳ない気持ちで朝のルールミーティングとやらに出席である。


あーしてはいけない


こーしてはいけない


とかいう説明があり、


いよいよ参加するレースにエントリーである。


たしか私の参加するレースは3番目だったと記憶する。


 


「参加者は車をならべてくださーい」


 


とアナウンスだ。


いよいよレースへのデビューである。


一緒に来ていた若い子(現在怖い事務所の準構成員)2人が


「アニキ準備できました」


とニコニコこっちを見ている。


操作台へ上がったが


2mの足場が組んであり、かなり高い。


上からコース全体を見下ろす形だ。


すばらしい。


 


スタートランプの赤が点いた。


青が点灯してスタートだ。


 


スタート!


 


いっせいに車が走り出す。


 


一つ目のコーナーでもみくちゃである。


焦っていた私の車は誰かの車に乗り上げ、


 


 


犬の交尾状態になった。


 


 


だれのかは知らんが、メス役になった車は


俺様のマシンを乗せて走る。


 


次の瞬間、横から


 


 


「誰のやねん!ボケかコラー!」


 


 


と叫ぶメス役の操縦者。


次の瞬間いろいろあって2m下に落ちた髪の毛黄色のお兄ちゃんは


ちょっと遠くに連れて行かれて


若い子(現在たこ焼き屋)2人とお話していた。


何があったのかは知らない。



 


こうして電動カーへの愛情は


 


 


冷めた。


 


もともと団体行動は苦手なのだ。


車はもういい。


次はどうするかと考えながらラジコンマガジンを読んでいたところ


 


 


ラジコンボート


 


 


が目に付いた。


 


 


ラジコンボート


 


 


なんと良い響きなのだ。


水面を切って走るボート。


波しぶきをあげるボート。


釣りキチ三平に出来てきたボート。


 


これを買わずして何を買うのだ。


 


私は早速ラジコンボートを


 


 


 


通販で注文した。


 


 


 


届いたものを一晩かけて作り上げた俺様は


ボートを眺めた。


おおかっこいい。


名前をつけてやろう


パニック号。


すべての作動状況を確認し、


翌日朝から近所の池に出かけたのだ。


 


エンジンはヌルヌルになるので嫌いだが


電動ボートの写真を見るとどうも頼りないのだ。


 


燃料を入れてエンジンをかけ、


アイドリングさせる。


しばらく様子を見ていたらパニック号のエンジンから煙が出始めた。


忘れていた。


こいつは水冷式なのだ。


このままでは浮かべる前に壊れてしまうではないか。


 


大急ぎでパニック号を池に浮かべてスロットル全開である。


 


ブビーーーーーーーーーーーーーーーン


 


うおおおお


 


カッコイイ!


カッコイイぞ!


 


 


ブビーーーーーーーーーー   ビッ ビッ


 


 


異音の数秒後


 


 


 


パニック号は池の真ん中で止まった。


 


 


プロポのレバーを動かしても


まったく反応しない。


エンジンが止まったのだから当然である。


 

もはやなすすべ無しだ。

 


ガックリと肩を落とし

 


池の真ん中に浮かぶパニック号を眺めるだけである。


風のないベタ凪の水面に浮かぶパニック号。


 


ほんのり涙も出てきた。


 


小一時間待ったがパニック号は帰ってこない。


 


水鳥ですら警戒して近寄らない。


 


このまま待っていてもあと何時間かかるか分からないのだ。


仕方なく一度家に帰り、


またお昼過ぎにでもお伺いすることにした。


 


お昼過ぎに伺うことにしていたのに


すっかり忘れて寝てしまっていた俺様、


2時ごろにあわてて池へと向かった。


池には多くの車がとまり、バス釣りをしにきた輩でいっぱいであった。


 


 


案の定


 


 


パニック号は見当たらなかった。


 


 


 


こうしてボートへの愛情は


 


 


 


冷めた。


 


 


 


こうなるともうなんだか意地みたいなもんである。


 


次は空じゃと。


 


空飛んだるわと。


 


 


通販でラジコン飛行機のキットを買った。


さすがにラジコン飛行機ともなると


プロポがやたら高い。


 


それに今度はレバー2本が


 


上下左右に動きやがるのだ。


 


なんと恐ろしい。


 


 


まあ思案していても始まらんのだ。


とりあえず組み立ててみた。


なにしろ空系は初めてなので


ところどころ不安要素はあったのだが


なんとか出来上がった。


 


ううむ。


 


これが飛ぶのか。


 


頭の中では空中を旋回し、


きれいな弧を描いて飛ぶマイプレインステイシー。


さすがに民家の近所で飛ばすわけにはいかないので


ちょっとはなれた田園風景のところへ移動。


 


ドキドキしながらエンジンをかける。


 


ブブブブブブブブーーーーーーーーン


 


エンジンがかかった。


プロペラが勢いよく回る。


 


指を入れたらすぐに短くなってしまうであろう勢いである。


 


ステイシーを地面において農道を滑走路に見立て、離陸準備完了。


 


うおー、すごいドキドキするぞ。


管制塔から離陸の許可を自分で独り言で言ってみる。


 


「ステイシー、離陸を許可する。離陸を許可する。」


 


「了解、ステイシー、離陸します。」


 


一人芝居は昔から好きだ。


スロットルを徐々に上げる。


ブーーーーーーーーーーーーン


 


徐々に機体が動き出した。


滑走路を走り出す。


 


ヨーシヨシヨシ


 


が、


 


 


滑走路短い!


 


 


ステイシーは


 


 


 


離陸せずに田んぼの土手に突っ込んだ。


 


 


ううむ。


何が悪かったのだ。


2分ほど考えた結果、


スロットルを思い切りあけておいて


手で投げたらどうかと。


実は説明書にそう書いてあったのだが


相変わらず説明書など見ない。


 


プロペラについた泥を生えている草を使って拭き、


プランBである。


 


手に持って思い切りスロットルをあける。


 


ブビイイイイイイイイイイイイイン


 


そして一気に空中へ向かって投げた。


 


 


ブイイイイイイイイイイイイ


 


 


おお!飛んだ!


 


ステイシーが飛んだ!


 


 


 


 


ステイシーはそのまま山林へ消えていった。


 


 


 


愛情は即日冷めた。


 


 


 


 


残っているのは


知っていながらもわざと手を出さなかったヘリコプターだけである。


 


ヘリコプター。


 


あれはきっと難しい。


あれはお値段が高い。


 


だから手を出さなかった。


 


しかし残すレールはこれしかないのだ。


 


仕方なくプラモ屋に行って


ラジコンヘリについてオッサンに色々聞いてみる。


なるほど難しそうである。


オッサンの話は参考になったので


 


 


 


通販でヘリを買った。


 


 


 


2日後ヘリが届く。


フルセットで買ったのでかなり高い。


今回は慎重に進めねばなるまい。


キットは半完成品であり、チョコチョコした部分をつくるだけだ。


 


飛行機をやっていたときの燃料とかスターターとかすべて使えるので


特に追加で買うものはない。


 


ヘリは調整が命である。


最初の調整ができていなければまっすぐ浮き上がることすら出来ぬのだ。


初めてながらもキットに


「初めてのRCヘリコプター」


というビデオがついていたのでそれを見ながら調整した。


 


初代ヘリ、激烈号。


ちなみにココには書いていないが、


飛行機は3機購入、3機とも


 


 


 


山林へ消えた。


 


 


 


さっそうとすべての機材を積み込み、


近所の自然公園にでかける。


離陸場所は平坦な場所が良い。


ここの駐車場はきれいにアスファルト舗装してあって


かつ、自殺者が多発するほど人が来ない格好の場所である。


 


 


エンジンを掛けて


まずはホバリングといって


空中で停止する状態にしなければならない。


ビデオで見たら簡単そうであった。


 


 


ゆっくりとスロットルとあける。


ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン


ブレードは回るが浮き上がらん。


もう少しあける。


 


ヒュンヒュンヒュンヒュン


 


あんまりかわらん。


 


足りないのかな?と


ぐいっとスロットルをあけた。


 


とたんに激烈号、


 


ぶおおおおおおおおおおおおおおん


 


と轟音を上げて垂直に空中へ舞い上がる。


まるで打ち上げである。


 


あわてた俺様、


一気にスロットルを下げた。


 


高さ10mほどまで飛び上がった激烈号は


 


そこでエンジンを止められ


 


 


垂直に落下してきた。


 


 


 


ガション。


 


 


 


激烈号はバラバラになった。


 


 


 


壮絶な最後であった。


 


 


高い高いヘリを墜落させた俺様、


もう後がないだけに


このままでは終われないのだ。


 


もう一台。


 


もう一台買う。


 


高いけど買う。


 


 


こうして私はもう一台の少し高いヘリを


 


 


 


 


通販で買った。


 


 


 


届いたのであけてみると


2万ほど前のより高かったが


さすがに高いだけあって


なんだか激烈号よりも高級感にあふれているような気がする。


 


とりあえず組み立てて


まず調整。


激烈号での失敗を繰り返さぬために


スロットルの調整も十分にテストを繰り返し行った。


 


準備の段階としては完璧である。


 


自殺者どころか激烈号もが命を落としたあの駐車場へでかけた。


まずホバリングをしてみる。


おお、調整が完璧だと無駄な操作もせずにすむのだ。


 


灼熱号はしずかに空中で停止している。


 


感動である。


 


もう少し高く上げてみよう。


 


スロットルを空けてみた。


 


灼熱号が目線の高さを越えた瞬間、


 


意外や意外、


 


ワケが分からないのだ。


 


 


あ・あ・あ・あ・あ


 


 


そんな言葉が口から漏れる。


 


灼熱号は手綱をとかれた猛獣のごとく暴走しだす。


 


ぬう


舵が利かぬ!


 


 


 


灼熱号はそのまま


 


 


 


山林へ消えた。


 


 


 


こうしてラジコンへの愛情は


 


 


 


完全に冷めた。


 


 


 


翌年、


 


 


 


プラモ屋も消えた。


 


 


 


 


大変不便になった。


 


 


 


 

終    劇

【過去ネタ】怨念ボックス

【過去ネタ】

秋の暗黒イベントがいよいよ明日からでして
この時期が来ると思い出すお話を過去の記事から。
どうぞお楽しみください。
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ようやく秋の暗黒イベントも無事に終了いたしまして

今日から休みまくるぞと言いたいところが

今週末も土日にドロレスイベントが控えておったりと

おいおい、俺の休日はどこに行ったんだと

夜空を見上げた昨日の21時。

4月に部署移動を食らってからイベント専門係長の住職です。

みなさんおはようございます。


週末のイベントでまあ私本部に控えておったわけなんですが

ああいう人が多く集まるイベントだと

特に会いたくない人とも出会う可能性が

相当上がるわけですよ。


なんだか本部の前をチョロチョロと

いい女が行ったり来たりするわけなんですが

ふとよく見るともう10年も前に関係した

当時乙女21歳が子供を連れて通っている。

つまりはまあ今は31歳なんでしょうけど

向こうもこっちをチラリチラリのチラリズムで

本部にたたずむ俺を明らかに見ているわけですよ。


まあそりゃいい別れ方をしたならまだしも

そいつの場合、2階に登らされてから

はしごを外され、

おまけに火を放たれた

みたいなもう思い出すのもおぞましい最期を迎えてますからね、

もはや救助はヘリに頼むしかないみたいな状況で

正直なところこちらとしては

2度と会いたくないどころか

どうか死んでいてはくれまいか

と願うほどの怨念ボックスなわけですよ。


ところがそういう場合大抵そうなんですが、

やられた方は1日の日課に藁人形に釘を打つ作業が

組みこまれるほど憎悪の念を燃やしますが、

どーなってんのか、やった方なんつーのはほとんど忘れてるんですよ。

場合によっちゃ「いい思い出だったわ」

なんてマイラブリーメモリーコレクションとか

心のアルバムに閉じたりしてやがるわけでね。


俺の視界に映った段階から

すっかり心の押し入れの奥にしまって

存在すら忘れていた怨念ボックスが

ガタガタガタガタ蓋が緩んできたりして

どうか神様この箱の蓋だけはあけないで、

まだこの暗黒イベントは始まったばかりなんですよ

と祈っていたにもかかわらず


また俺の8m先にチョロリと現れ


こっちを見てやがる。



俺は視線をずらして見ないようにするわけです。

目が合うと怨念ボックスの蓋が開くから

その先の何の保証書もついてない自分の行動に自信が無い。


でもこっちを見てる。



だめだもう誤魔化せないぞちくしょうと



視線を合わせたら




ニッコリ




なんて笑いやがるわけですよ。

何笑ってやがる、そのケツ蹴り上げて

ウクライナまでぶっとばしてやるぞと




思いながら





俺もニッコリ




おまけに手ふっちゃったりなんかして。




もう全然ダメじゃん俺。


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