またにはこんな話
中にはこういう話が好きな人もいるってわかったので
一度書いてみようと思いますが
当然ながら好きじゃない人もいるわけなので
読んでいる途中ご気分がすぐれないなと思ったら
すぐに読むのを中止して
医師の診察を受けてください。
試験的UPですのでそのうちまた消します。
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えー突然ですが
俺、霊媒体質です。
霊感体質とは若干違ってて
霊感は見える、わかる、感じるですが
霊媒はそこに
「憑く」
というのが加わります。
ほんとうにろくでもない体質でございまして
自分の体調がよろしくないときなんかは
歩いているだけでどんどん引っ掛けてしまうわけです。
まあ色々あったんですが
今四国遍路に行っているのもそういうわけがあったからでございまして
けしてお寺の住職ではありません。
いわゆる「行者」というやつです。
で、まあ随分行をしてきたわけですが
おかげさまをもちまして
完璧ではないですが、ある程度は自分で祓える力もそなわり
そこそこの状態へ来ております。
霊体そのものが見える人、過去がわかる人、
未来が見える人、離れていても物事がわかる人
いろんな人がいますが
お前はどうなんだといわれると
得意な分野は意識を飛ばして離れたところを見に行くことみたいです。
現在進行形のものであればなんとなく。
映像は頭の中のスクリーンにカットインしてくるような
映画の予告編みたいな感じですかね。
先日のトーキョーで思い切りはずしましたけどw
おっかしいなぁ。
で、まあ独学ではなくそれなりの方に教えてもらってるわけであります。
最近はそのセンセが除霊の手伝いをせえというのでたまに行っているんですが
役割というのが「本当にあったこわい話」に出てくるシモ・ヨシコとかいうオバハンの
横にいるネエヤンみたいな感じで。
阪神タイガースの金本がやってる護摩を炊くのがセンセ、
憑いてるのを退けたり護摩壇での作法もあるので
後ろでクソでかい木魚をボッカボッカ叩いて経をあげるのが俺
そんな感じでやっとります。
あ、ちなみに世間で言うところのわけのわからん宗教ではなく
あくまで正式な仏教である真言宗の作法でやってます。
で、この間の土曜日に電話がかかってきまして
「日曜日に護摩炊くから手伝えオラ」
と言われましたのでシブシブ行ったわけです。
そこに行くまでに
「手強いぜ」
と後ろの人に言われてはおったんですが
断るわけにもいきませんのでね。
ものすごく嫌々行ったわけです。
護摩堂で待ってましたら
中年のカップルが来ましたわ。
もう入ってきてすぐに男のほうだと気付きました。
それも相当なものを連れてはるなと。
自分の腰と首がすごく痛くなってきたので
どうか早く終わってくれと。
作法どおり始まったわけですが
護摩壇のケタはキャンプファイヤーのように組みまして
普通の人は、さーっと燃えていって
2mくらい火があがって
中心へ向かって内側に倒れるんですが
このおっさん燃えないんです。
まずもって最初の火が入らなくって。
しばらくして火は何とか入ったものの
ケタがもう燃えてないのに真っ黒になっていって
なんか火事になった家みたいな燃え方でね。
上に向かってまっすぐ上がらないといけない火が
釜の上でグネングネングネングネンと捻じ曲がってあがらないんですよ。
うわー嫌な火やなー
と思いながらふと火の上みたら
あがっていく煤と煙がまん丸になって
映画のAKIRAのアキラが出てくるシーンみたいな
塊になっとるわけですよ。
で、あ、ヤベって思った瞬間に
頭の中に
「ううううううううううええええええええええええええええええええええええええええ」
って声入ってきて。
もんのすごい抵抗してるわけですわ。
こんな目にあうの初めてやからね、
完全にびびってしまってますわミドウジのおっちゃん。
護摩の理屈としては
結界を張った護摩壇へ本尊さん、
うちの場合だと不動明王さんを呼んで
不浄な者を本来行くべきところへ連れて行ってもらう
という形ですが
やっぱ中にはすごいのがおるわけですよ。
絶対いかへんどオラ
みたいなのがね。
いるわけです。
ものっすごい念が強いからあがらへんし
煙が形となって出てくるし
声も入ってくるんですわ。
抵抗するほど火はどんどんちっちゃくなるし
センセはガッバガバ添え木して上げようとしてるし
俺は完全にびびってカッチカチに硬直して木魚たたいとるし。
作法上のお勤めは終わったんですが
どうやらおっさんイッパイイッパイ乗せてるらしく
すべて退けきれんかったので
次回日を改めて2回目をするようです。
で、その人ら帰ってからセンセに
「びびるなドアホ」
って言われましたが
あんなもん見たら誰でもビビるっちゅうねん。
ま、
こんな話もたまにはおもしろいかなと。